ワタル(@hetaproskier)です
先日このような質問が届きました




コレが結論ですが抽象的すぎるので深掘りして解説します
【SAJ】プライズテストに合格の基準
Ⅰ プライズテスト
1.公認スキーバッジテスト規程第9条に基づき、プライズテスト基準及び実施要領につい て、必要な事項を定める。(1)テストの種目については、次のとおりとする。
① クラウンプライズテストの実技テスト種目
○ パラレルターン・大回り / ナチュラル・急斜面
○ パラレルターン・小回り / ナチュラル・急斜面
○ パラレルターン・小回り / 不整地・中急斜面
○ 総合滑降 / ナチュラル・総合斜面
② テクニカルプライズテストの実技テスト種目
○ パラレルターン・大回り / ナチュラル・急斜面
○ パラレルターン・小回り / ナチュラル・急斜面
○ パラレルターン・小回り / 不整地・中急斜面
○ 総合滑降 / ナチュラル・総合斜面(2)会場の設定については、実施要項の斜面設定を目安に、コース状況、条件を把握し、 前走者を活用する等安全に留意し、コースの長さ、幅、回転数等の規制については、主 任検定員及び検定員の判断に委ねる。
(3)クラウン及びテクニカルプライズテストは、必要に応じて併合して実施することがで きる。
(4)13才未満の受検者及び高齢者については、事前講習、実技テストを実施するにあたり、 安全面に特に配慮しなければならない。
(5)採点基準については、次のとおりとする。
① クラウンプライズテスト
a 実技テストは、検定員3名の評価とし、3名の平均値を当該種目の取得ポイントと する。ただし、ポイントは、小数点第1位を四捨五入する。
b 実技1種目あたり100ポイントとし、4種目の評価の合計が320ポイント以上をも って合格とする。
② テクニカルプライズテスト
a 実技テストは検定員3名の評価とし、3名の平均値を当該種目の取得ポイントと する。ただし、ポイントは、小数点第1位を四捨五入とする。
b 実技1種目あたり100ポイントとし、4種目の評価の合計が300ポイント以上をも って合格とする。(引用:SAJ公式HP)
テクニカル・クラウン受かるなら?をザックリまとめます!
- 1級(テクニカル)を保持していて
- SAJ公認スキー学校で受験(事前講習を受けること)
- 種目:大回り、小回り、総合滑降、不整地小回り
- 検定バーンは検定員が決める
- 3審3採(得点合計/3で端数四捨五入)
- テクニカルは75×4=300点以上でクラウンは80×4=320以上
コレでも意味不明なのでさらに深掘りします
テクニカルに合格するための技術的な基準
【評価の観点】
状況・条件に対応して滑る能力
1.ターン運動の構成
ポジショニングとエッジング
2.斜面状況への適応度
スピードと回転弧の調整
3.運動の質的内容
バランス・リズム・タイミング
クラウンとテクニカルは全く同じです笑
ただ精度の違いですね!
例えるなら「10分以内に1000文字の論文書いてください」
評価の基準は
- わかりやすさ
- 誤字脱字の少なさ(正確性)
- 文章構成
とします
高校生と大学生に同じ問題を出せば、論文書き慣れている大学生の方がおそらくサラッとかけちゃいますよね?
勤勉で学業優秀な高校生がなんとなく書いてそれっぽいものが出来上がったとしても、それを主として勉強している大学生には敵わないです(※一般論です)
検定会においても「精度の違い」が評価、つまり点数に現れます
いや、もっと具体的に「コレぞテクニカル!」って言えないの?
俺、レベル!!!
つまり、筆者のワタルくらいは滑れてほしいですね・・・
テクニカルと一言で言っても正直、地域格差や受験時期による難易度、検定員の質や着眼点は間違いなく差があります!
野球の審判を想像してもらうとわかりやすいかもですが、人によってストライクゾーンが違ったりしますよね??
所詮、人間の目で判断しています。誤差はありますし悪いことではありません
また、雪質や地域格差、検定員はちゃんと研修というか講習みたいなものを受けてしっかりと学んでいます
「あれでテクニカル?」とか「それだけ滑れているのにクラウン受からないの?」など言われる人もいますが誰になんと言われようが受かればコッチのもんです!
あなたのことはわかりました、もっと具体的な情報は?
僕のことを語っても仕方ありませんよね笑
さらに深掘りします
道具(マテリアル)について
[qa-box01 title=”スキーは2台必要??”]近年1台でもOKみたいな風潮あったりします。僕は2台持参で合格しました。YouTubeで大回りの板を使おうって解説したら叩かれました笑[/qa-box01]
[qa-box01 title=”ブーツのフレックスは??”]110から150くらいかな?メーカーによって硬さとか感じ方が違うそうですが、上級者モデル買った方がいいですね![/qa-box01]
[qa-box01 title=”オススメのカスタムは?”]ブーツはいじった方がいいですね!カントとかインソールは必須です![/qa-box01]
[qa-box01 title=”ワックスは塗った方がいい??”]塗りましょう!逆に板を手入れせずに合格できるとでも思っていますか?笑、今年使ってみて衝撃だったチームレスキューワックスがオススメです!なんと手入れ10秒で1日持ちます[/qa-box01]
[qa-box01 title=”ストックは何センチ??”]身長ー何センチと具体的にいうことはできません。人によって構え方ややりやすさが違いますから、個人的におすすめは伸縮式のストックです![/qa-box01]
検定を受ける場所選びについて
- 滑り慣れているスキー場
- 天候や雪質を確認
- 受験する前に一度プライズテストを見学しておく
この辺は有効な手段ですね!雪質は超大事です!
YouTubeでも検定員の方からコメントいただきましたが、条件が悪くなるとそれも加味して点数をつけるとのことでした!
ただ、おすすめは本気が出せる状況で受験することが一番おすすめですね。
あとは得意な悪条件を生かすとかですかね?
湿雪が好きとかアイスバーンが得意とか、他の受験者が苦戦しているのに自分だけ難なく滑り下りれば評価は高いハズです
プライズテストの種目について
[qa-box01 title=”大回りや総合滑降はズラしてもいいですか?”]ズレだからダメ!キレだからOK!みたいなジャッジはされませんし、その精度を検定員はみています。1級までと違い、さらに高速での演技になりますから僕だったらフルカービング1択ですが[/qa-box01]
[qa-box01 title=”ストレッチングがいい?ベンディングがいい??”]切り替え方法ですね!僕はベンディングのイメージでテクニカルは合格しました。ただTJMスキーチャンネルのみゅーさんはそういうイメージはないそうです。解説動画はこちら[/qa-box01]
[qa-box01 title=”コブはどうしても滑れなきゃダメ??”]コブはすべれなきゃダメですね!付け加えるなら「ズルドン」では厳しいです。明確に弧を描いてターンをしてくる必要があります。無理して縦に行く必要ありません[/qa-box01]
[qa-box01 title=”ショートターンの注意点”]落差、幅、テンポ!です。落差をとりつつ幅を出すが小回りのリズムを描く!もちろん、フルカービングだからいいとかそういう訳ではないです。ただ、プライズレベルになると制動、制御だけでなく推進要素が見えた方がいいかもです。[/qa-box01]
[qa-box01 title=”総合滑降は何を見ている??”]演技構成や傾斜面の対応、スピードをつなげているか?などなどです。個人的な主張ですが総合滑降はスキーの本質的巧さが見られる種目ですので絶対に落とさないようにしましょう。岩岳大会では同じ順位の人がいれば総合滑降の得点が上の人が上位となります[/qa-box01]
[qa-box01 title=”ここだけのアドバイス!”]前走は見るな!です笑、テククラの検定と言えども前走はもっとうまい人が滑ります。テククラの次元に自分の滑りを合わせて滑っていることがフツーで力感がなさすぎて「え?こんなのでいいの?」って思っちゃいます。受験者はコレじゃダメですよ!120%出しましょう!!アッ、コブはライン確認のため見てもいいと思います[/qa-box01]
もっと詳しく知りたい!じゃあ検定員の勉強しましょう!
逆転の発想です「SAJ」とか「検定員」について深く知っちゃえばいいんです!
- スキー編 指導者に必要な基礎理論
- 資格制度と検定制度
- 公認スキー検定員制度
- 受検者のために
- スノーボード編
- スキーパトロール編
- クロスカントリースキー編
SAJの指導法や理論を理解したいならコレは必読書でしょう!
正直、YouTubeとかでスキーを解説してくれている人も多いですがこの本1冊がそもそものベースになっている気がします。
僕も購入して読んでいますが、スキーを本気で続けたいなら理解したい内容ばかりですね
まとめ
- 合格の基準は抽象的
- 動画で例えるなら「めざせ俺」レベル!
- 道具には頼りましょう
- 検定会を受ける場所は慣れた場所で!
- プライズテストの種目の注意点を把握
■オススメ書籍
①日本スキー教程
②2020年度版(公財)全日本スキー連盟 資格検定受検者のために
まず、主宰する側について知っておいた方がいいと思います